仮想通貨・暗号通貨分野を調べていると、「MLM」というキーワードによく出会います。
MLMとは「マルチレベルマーケティング(multi-level marketing)」の略称であり、
連鎖販売取引・マルチ商法・ネットワークビジネスという名称も使われます。
上記の名称以外でも、
ネットワークマーケティング、コミュニケーションビジネス、組織販売ビジネス、リレーションビジネス等の名称で呼ばれることもあるようです。
口コミで広めていく販売方法で、
商品自体を人から人にセールスしてその一部を報酬として受け取ることはもちろん、
「ビジネスをする仕組みと参加する権利」を渡して広めていく場合が多いです。
MLM参加者(販売員)は、
商品の売上額が多ければ多いほど報酬をたくさん受け取ることができ、
更に、自分が紹介した(MLMに参加させた)下階層販売員の売上額から報酬を受け取ることができます。
そのMLMに多くの参加者を紹介した販売員には、
ピラミッド型に多くの報酬が集まる仕組みとなっているのが特徴です。
ピラミッドの頂点に位置するMLM参加者が、一番有利となります。
早く始めた方が有利とされる部分でもあります。
MLM(ネットワークビジネス)参加者は、
その大元となる企業(アムウェイやニュースキン等)や集団と、
ディストリビューター契約(会員登録)を形式上交わし、
そのディストリビューター契約をしている会員経由でないと、
そのMLMには新規登録ができない仕組みとなります。
MLM参加者のディストリビューターは、
紹介経由会員を増やすことで報酬が雪だるま式に増えていく仕組みです。
紹介した会員が、更に紹介してきた会員の売り上げからの一部も、
ピラミッドの上のディストリビューターに入る仕組みとなります。
参加者を増やせば増やすほど、報酬が増えていくわけです。
MLM(ネットワークビジネス)に参加するは、
既に会員であるディスとリビューター経由でしか参加できないのがポイントです。
その為、新規会員獲得に一生懸命勧誘活動をしていくわけです。
バイナリーシステムとは?
MLMにおいて「バイナリーシステム」という仕組みが存在します。
MLMの仕組みの中において、
上階層の参加者(アップ)が、直接の下階層の参加者(ダウン)を2つしか付けられない仕組みです。
その為、3人目以降のダウンは、アップがMLMの参加者の関係性で、
どの位置に設置して参加してもらうかを指定していくものになります。
ラインが枝分かれして、2つのラインになるという意味を指しています。
自分で紹介参加者を増やせなくても、
アップが頑張って紹介参加者を増やしてくれて、
そのMLMのツリーが強化されていくメリットがあります。
何もしなくてもMLM報酬があがってくる可能性があるわけです。
逆に、依存体質の頑張らない参加者が輩出されてしまうデメリットもあります。
MLM(ネットワークビジネス)利点と問題点
MLM(ネットワークビジネス)は、海外ではとても評価の高いビジネスモデルです。
世界的に人気の書籍「金持ち父さん貧乏父さん」の著者ロバート・キヨサキ氏も、
ネットワークビジネスの優位性を書籍で紹介されていたりしますし、
オバマ元大統領やマイクロソフト創始者のビルゲイツもネットワークビジネスを評価しています。
「金持ち父さん貧乏父さん」は、ビジネスの仕組みを学習するのにとても興味深い本です。
私も読みました。
「金持ち父さん貧乏父さん」のロバートキヨサキ氏は、
ネットワークビジネスをすすめる書籍も執筆されています。
それが以下の「金持ち父さんのビジネススクール」です。
私はこの「金持ち父さんのビジネススクール」本も読みました。
私自身、実はネットワークビジネスのニュースキンのセミナーに参加したことがあります。
そして実際に、あと少しのところでニュースキンをはじめるところでした。
(ただ、失業中だった時期で資金難もあり断念。)
MLM(ネットワークビジネス)の自分が実際に体験した部分も含めて、
利点(メリット)と問題点(デメリット)をあげるとしたら以下です。
- 資本がそこまでかからない
- 空いてる時間で始められる
- 収入にレバレッジが効く
- 大きく成果がでたら、ある程度自動で収入が見込める
- セールススキルが身につく
MLM(ネットワークビジネス)の殆どは、紹介する商品サンプルの最低限の購入から始まる場合が多いです。
よって、ビジネス構築に必要な店舗や販売経費がそこまでかかりません。
本業仕事などの合間にセールスや勧誘活動をすることができます。
ピラミッド型で下階層ディストリビューターが増えれば増えるほど、収入が加速します。
下階層ディストリビューターが増えれば、それぞれが活動していくことで、ある程度の自動収入が期待できます。
逆に下階層ディストリビューターを教育する必要があります。
自分で直接下階層ディストリビューターを勧誘していくので、
対面等でのセールススキルが自然と身についていきます。
上記がMLM(ネットワークビジネス)のメリット部分となります。
対して問題点(デメリット)とされる部分ですが…
- 社会的なイメージがネガティブ
- 友人・知人・家族親族に営業かける必要性
- 下階層(アンダー)を教育する必要
日本だと様々な過去の事例から、ネットワークビジネスはネガティブイメージが強いです。
勧誘・営業をする時に真っ先にターゲットとして浮かぶのが、友人知人家族親族です。
近い関係の人に売り込みをかけることで、それまでの人間関係維持に支障をきたす場合があります。
下階層(アンダー)のディストリビューターの獲得に成功した場合、
多くのネットワークビジネスはアンダーの教育をして成果に導く必要があります。
(逆にこの教育課程で、紹介者(アップ)のスキルが向上する面もあります)
こういった様々なメリット・デメリット部分がありつつ、
MLM(ネットワークビジネス)の仕組み自体は様々なシーンで活用されています。
フィットネスクラブ等の新規会員紹介特典等も、
ある種ネットワークビジネスの紹介モデルを利用していると言えるでしょう。
MLM(ネットワークビジネス)のセールス手法例
MLM(ネットワークビジネス)の実践において、
新規会員を勧誘する際のセールス手法例を幾つかあげていきます。
- 電話での個別勧誘
- SNSの利用
- セミナーセールス
- 個別会合クロージング
基本中の基本。まずは電話できる近い関係の友人知人に当たっていきます。
近年はインターネットの隆盛によりSNSでの勧誘活動が目立ちます。
特別なコミュニティをSNSでつくり、そこに友人知人等を招待していくこともあります。
セミナー参加は、ネットワークビジネス勧誘において第二段階になることが多いです。
既にネットワークビジネス及び何らかの目的をもってMLMセミナーに参加します。
(MLMであることを伏せてセミナーを開催することも多々あります)
ロバートキヨサキ氏が考案された「キャッシュフロー101」を参加者で実践する
キャッシュフローゲーム会等もこれに当たります。
見込み客に直接会ってクロージングしていきます。
MLM参加者が、より知識とセールス力が強いアップの実力者を同伴でクロージングする場合もあり。
こういった流れで見込み客をMLM(ネットワークビジネス)に参加してもらい、
その後、自分の下階層(ダウン)になった参加者にも積極的にMLMを広めてもらえるよう誘導していきます。
こういったMLMでよく用いられるセールス手法は、
MLM以外の商品及びサービスのセールスでも用いられる有効なものです。
MLM日本の現状
日本は基本的には、保守的な村社会の雰囲気を根強く持つ国民性があると思います。
新しいこれまでの概念を覆すようなものに抵抗感があり、
また、「お金を目的にすること」が敬遠されがちな雰囲気があります。
(反対に、ボランティアや古き良き風土が好まれる傾向があります。)
また、売り込みをされることに極端に抵抗がある傾向もあります。
MLM(ネットワークビジネス)は、もろに日本の風土と逆の方向性があり、
「お金を稼ぐことを目的」に勧誘されることが多く、
MLMに参加したら今度は自らが友人知人に売り込みをしていくことになり、
また、MLMのような新興ビジネスモデルは敬遠されがちな雰囲気もあります。
過去にMLMの勧誘において、
複数のネガティブ事例があったことも拍車をかけています。
というわけで、現在の日本におけるMLMの印象は以下が近いと思われます。
- マニアックなビジネスモデル
- ネガティブイメージ強い
- 参加したら友達失いそう…
本当にうまくいくのかな?という疑心暗鬼な印象。
(実際にMLMで成功している方も多数存在します)
実体があまりわからない、伝わりにくいことによるネガティブイメージ。
MLMに関する情報が少ないのも、イメージ化に拍車をかけています。
(新聞やテレビ、雑誌等ではネガティブ事例ばかり掲載)
勧誘活動することで、売り込まれるのを嫌う国民性により友達を失いそう、というイメージ。
これは実際に自分でやったら、ある程度リアルに感じるものだと思います。
日本で有名なMLM起業と言えば、「アムウェイ」「ニュースキン」があります。
私がセミナーに参加したのはニュースキンでした。
実際にニュースキンのシャンプーや歯磨き粉をアップより購入して使ってみたのですが、
これがまぁ、商品はとてもいい感じでした。
価格はそれなりに高いのですが、確かにシャンプーはスッキリしまくるし、
歯磨き粉は歯がリアルにきれいになりました。
でもやはり、
日本ではネガティブイメージからスタートする部分もあり、私は参加できませんでした。
[char no=”1″ char=”ビットコイン侍”]ニュースキンのセミナーに参加したんですが、みんな肌がツルツルしてて健康そうでした。また、いい人達でいい感じでしたね。懐かしい思い出です。[/char]
ビットコイン(仮想通貨)投資におけるMLM
さてさて、ここまで仮想通貨投資ブログなのにMLMのこと書いてきました。
実は、仮想通貨投資での高配当案件「HYIP(ハイプ)」においても、
新規参加者集客においてMLMの方式が使われることが多いんです。
多くのHYIP案件も、アップ(上階層の紹介者)とアンダー(下階層の参加者)になります。
HYIPに参加した下階層参加者の入金額に応じて、
紹介者にパーセンテージでバックされる仕組みがとられることが多いです。
MLM的にピラミッド型でアップ(上階層)の参加者が有利になります。
そんなこともあり、
HYIP案件は熱心に勧誘する参加者が存在するわけです。
HYIPの勧誘も、SNSやメルマガを利用したりセミナー開催だったりされていきます。
また大元のHYIP運営側が大規模なセミナーを開催することもしばしばです。
日本ではマニアックなイメージのMLM(ネットワークビジネス)ですが、
海外での評価や使われ方は全く異なります。
様々な場面でMLMの仕組みが採用されている場合が多いので、
仕組みと状況を理解しておきましょう。
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