暗号通貨「イーサリアム(Ethereum・ETH)」とは、
アルトコインの中でもかなり有力な時価総額の仮想通貨です。
ビットコイン(BTC)と比較してもかなり近い時価総額を有している場合が多く、
2017年6月状況では、イーサリアムとビットコインで仮想通貨全体時価総額のおよそ67.5%を占めていました。
イーサリアムは「イーサリアムプロジェクト」という
「スマートコントラクト」の仕組みを成立させようというプロジェクトの基盤部分をイーサリアムと呼びます。
このイーサリアムプロジェクトにおいて使用する仮想通貨は
「イーサー(ether・ETH)」の名称が正しいです。
2017年8月現在、イーサリアムという仮想通貨の呼び名が浸透してしまった感もありますが。
なんにせよ、
イーサリアムプロジェクト及び仮想通貨イーサーは、
ビットコインの概念をより強化した仮想通貨・暗号通貨をつくろうとしたものです。
新しい仮想通貨の概念ということで、「ビットコイン2.0」と称されたりもします。
(アルトコイン全般がビットコイン2.0と呼ばれる場合もあり)
ビットコインの概念を強化するプロジェクト的な意味合いからも、
仮想通貨としての需要の可能性が伺える強力なアルトコインとなっています。
イーサリアムプロジェクトで目指すスマートコントラクト
イーサリアムプロジェクトが仮想通貨を通じて目指す仕組みが
「スマートコントラクト」(Smart Contract)の成立です。
※「スマートコントラクト」の言葉自体には、様々な解釈方法があります。
スマートコントラクトとは、様々な言葉の解釈がありますが、
当記事では「オンライン上の効率的な合意システム」という意味で解釈していきます。
取引における「条件確認」や取引の履行までを自動的に強制していく仕組みとなります。
イーサリアムのブロック台帳には、
ビットコイン・ブロックチェーンと同様に取引情報が記載されるとともに、
取引における契約条件の情報も記載して管理していきます。
契約条件もユーザーが独自に決められることから、
自由度がより高い仮想通貨・暗号通貨となっています。
こういった部分をひっくるめて「スマートコントラクト」の仕組みとしています。
イーサリアムのハードフォーク分裂事件
2016年7月20日にイーサリアムは、1回目の分裂事件(ハードフォーク)を起こしました。
その結果、
イーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)の2つの暗号通貨に分裂しました。
この時の分裂事件(ハードフォーク)の原因としては、
イーサリアムネットワークがDaoハッキング攻撃を受けていたことによります。
分裂した2つの暗号通貨で、
古い方のイーサリアムクラシックを支持する層がいたことで、
イーサリアムとイーサリアムクラシックの2つに分かれて成立した形になりました。
その後、イーサリアムは何度も分裂事件(ハードフォーク)を起こします。
ハードフォークの「フォーク」とは、あのフォークのことですね。
先が分かれて分岐する、っていう意味でいいかと思います。
ハードウェアがフォーク(分岐)する、と。
- 2016年7月20日:1回目のハードフォーク
- 2016年10月18日:2回目のハードフォーク
- その後も何度かのハードフォークを実施済み
イーサリアムとイーサリアムクラシックに分裂
イーサリアムネットワークがDaoハッキング攻撃を受けたことによる
イーサリアムの脆弱性を狙ったDOS攻撃(Denial-of-Service Attack)に対応する為。
脆弱性を持つ古いイーサリアムを切り離す作業を実施。
イーサリアムクラシックができた時のように、
古い脆弱性のあるイーサリアムが支持されることはその後ないようで、
ハードフォークしても新しい有力なイーサリアムが生まれている状況ではないようです。
古いイーサリアムはそのまま更新が止まっていく、ということが多い状況です。
イーサリアムの相場価格推移
イーサリアムの相場価格は、2017年3月ごろからジワジワ上昇していき、
2017年5月あたりから一気にドドーンと上昇していきました。
これはイーサリアム以外のアルトコイン及びビットコインも含めて、
全体が期待値上げしている状況の中での上昇です。
以下は、2017年8月2日現在のイーサリアムのチャートです。(画像クリックで拡大できます)
2017年6月以降、急上昇後の急下落もしています。
イーサリアムの相場価格推移としては、
急上昇後の急下落なので、このまま落ちるかな?と不安にもなりますが、
仮想通貨・暗号通貨の全体状況及びチャート形状から見るに、
まだこのまま上昇トレンドが続いていく可能性が強いと個人的には感じています。
イーサリアムの市場相場価格は、ビットコインに次いで2番目をキープしています。
(2017年8月2日現在)
イーサリアムの将来性
イーサリアムはビットコインの概要に改良を加えた暗号通貨と言えるでしょう。
スマートコントラクトの仕組みを目指していくことで、
より自由度の高い暗号通貨の可能性を追求できると思います。
2017年8月現時点でも市場意義が大きいこともあり、
将来的にもアルトコインの主軸として機能することが予想できると思います。
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